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「透明マント」が実現可能に?

ハリー・ポッターやドラエモンが使うような透明マントを探し求める旅が新たな段階に入った。あらゆる方向からの光が物体に当たらず、それを避けるように通り過ぎていく。そのように空間を屈曲させる方法が新しい研究で見つかったそうだ。隠れている物体が見えないのは、光との相互作用がないからだという。

21日発行の科学誌「Science」に掲載されるレオンハルト氏の最新研究は、新しい種類の透明マントを実現するために必要な光の屈折率の理論的な計算である。 彼の研究の背後にある科学的知識は新しいものではない。レオンハルト氏は、「水槽の中の魚を見たとき、観察者が判断する魚の位置と実際の位置にはズレが ある」と話す。同氏の説明によれば、このような誤認が起こるのは、実際には水によって光が屈折しているにもかかわらず、光が直線的に進んでいると脳が錯覚 するからである。

ガラスにも同じ性質がある。望遠鏡のレンズで物体が近くに見えるのはそのためだ。透明マントではこれと同じ仕組みが再利用されるのだが、もっと高度な方法で行われる。 この研究は、イギリスはセントアンドリューズ大学のトマス・ティク氏と共同研究で行われた。

2005年前半まで、透明マントの実現は現実味がなかった。最初の研究は単色光のもとでの実現を目指した。その1つはナノテクのプ ラズモニクス遮断がある。物体を超微粒子で覆い、単色光が反射するのを妨げればその物体を見えなくすることも可能だと唱える研究者もいる。 2006年には、光を物体の後方に屈折させて見えなくする研究に関心が集まった。しかしながら、対象となる光の波長は可視光よりずっと長いマイクロ波だった。この研究にはレオンハルト氏も参加している。

その後も様々な研究が進められたが、可視光を3次元で遮断するにはほど遠いのが現実だ。「今回の理論で、透明マントは実現可能に一歩近づいた」とレオンハルト氏は言う。

デューク大学の工学教授スティーブン・カマー氏は、レオンハルト氏の研究を受けて次のように話している。「氏のチームが成し得た前進に 重要性があるのは、以前の遮蔽設計では一度に1色の光にしか対応していなかったからだ。しかし、透明マントはまだ完全ではない。問題の一つは、マントを通 り抜けるときに光の位相が変化することにある。つまり、マントを通過するときに光に少し乱が生じる。これでは完全な透明にはならないが、用途によっては意 味を成すかもしれない」。

同研究チームの一員であるノースカロライナ州立大学のディビッド・シューリヒ氏も同じ問題点を指摘し、電子メールの中で次のように述べている。「この宇宙には完全に不可視になるものなど何もない。あらゆる遮蔽方式にはなんらかの欠陥がある」。

例えば、このマントはものを覆うことができない。そして隠す対象よりもマントは大きくなければならないのである。飛行機を隠そうとする場合にはそのことが問題となる。さらに言えば、レオンハルト氏の計算によれば、マントの形は球状か円柱状でなければならないのである。

「そのような形状は常軌を逸している」と、デューク大学のカマー氏は話す。「この形状のせいで、構築はおそらく困難なものになる。率直に 言って、この手法に基づく多色対応のマントよりも、1色にしか対応していない“従来型”のマントが先に実現されることになるだろう。しかし、不完全では あっても多色対応マントの設計図に価値があることは間違いない」。

皮肉なことだが、透明技術はまず物を見えにくくすることよりも見えやすくすることに応用されるかもしれない。なぜなら、遮蔽作用を作 り出す光の屈折が逆の目的にも利用できるからである。このため、透明技術を利用することで、夜間走行の自転車を視認しやすくする高機能の反射板から、人口 衛星のレーダービーコンに至るまで、さまざまな物を作ることが可能となる。あるいは、携帯電話やコンピューターのWi-Fiサーバーのような無線機器から の通信伝達を明瞭化するということも場合によっては可能かもしれない。
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92年に渡米。テネシー、テキサス、ノースカロライナに住む。今はコロラドに住んでます。ちとドライだけどいい所です。スポーツ好きと山好きには最高の場所らしい。今年の夏はキャンプと魚釣りがしたい!と意気込んでいる今日この頃。その前にしっかり基礎体力付けろと旦那に言われてますが・・・T_T

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