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ソロモン王の銅山再発見か?
ソロモン王という名前は、キリスト教に興味の無い人でも以外と知っている名前ではないだろうか。イスラエル王国で巨大な富と権力を手にした王の名前である。
聖書でソロモン王がイスラエルに最初のエルサレム神殿を建設したといわれている時代に、この地域で銅が産出されていたことになる。聖書の記述には、銅が大量に使われていたという記録がある。今回の最新研究では、放射性炭素年代測定法を用いて古代の採掘くずの年代を測定し、最先端の3次元デジタル記録方法により発掘現場の区画割りや発掘品の配置を分析して居住区域のパターンを特定した。すると、紀元前10世紀からヨルダンの鉱山で大規模な銅生産が行われていたことが判明した。
今回の最新研究は「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌の最新号に掲載されている。 聖書によると、神は最初のエルサレム神殿を築くためにソロモン王を選び出し、前述した通り神殿には大量の銅が使用されたとも述べられている。聖書の記述が歴史上の事実であるならば、ソロモン王やその父ダビデ王は紀元前10世紀にイスラエルを統治していたはずだという点で研究者の意見は一致している。
イスラエルの首都エルサレムにあるヘブライ大学の考古学者アミハイ・マザール氏は今回の研究を受けて、「聖書にある通りにソロモン王が紀元前10世紀に銅で神殿を建設していたなら、どこかからエルサレムに大量の銅を運び込む必要があったはずだ」と話す。ダビデ王とソロモン王に関する聖書の記述が事実に基づくものであるなら、神殿建設に使用された銅は最も近い銅山から運ばれたものと考えるのが妥当だろう。リーヴィー氏とヨルダンの考古学者ムハンマド・ナジャール氏が発掘した銅山は、聖書でエドムと呼ばれている現在のヨルダン南部に位置しており、同時代のものだとすればこの地が最有力候補となる。
70年前、アメリカ人考古学者ネルソン・グリュック氏が「“ソロモン王の銅山”を発見した」と宣言した。その場所は、今回リーヴィー氏 の研究チームが発掘した銅山のある地域であった。グリュック氏の発見は、第二次世界大戦以前は評価されたが、20世紀半ばから後半にかけて学界の流れは一 変した。数多くの研究が行われたが、旧約聖書にある紀元前12~9世紀の記述と現実の歴史とのつながりを証明する事実は発見されなかった。研究者の中に は、紀元前7~4世紀に行われたといわれる聖書の改訂によって、検証に耐えうる歴史的正確性が失われたのだと考える者もいる。
1970年代に始まった調査により、グリュック氏の鉱山で採掘が行われたのはせいぜい紀元前7世紀のことであると結論付けられた。ダビデ王やソロモン王の時代とは数百年の隔たりが生まれた。 現在までのところ、ダビデ王やソロモン王の統治を裏付ける考古学的証拠はほとんど発見されていない。しかし、今回の“ソロモン王の銅山 ”再発見により、聖書と歴史の関係が問い直されることになるだろう。リーヴィー氏は「聖書の記述に過度に依存することは避けるべきだが、完全に拒絶するの も正しい考古学者のあり方ではない。利用可能なものはすべて利用していくのが考古学だ」と話す。
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92年に渡米。テネシー、テキサス、ノースカロライナに住む。今はコロラドに住んでます。ちとドライだけどいい所です。スポーツ好きと山好きには最高の場所らしい。今年の夏はキャンプと魚釣りがしたい!と意気込んでいる今日この頃。その前にしっかり基礎体力付けろと旦那に言われてますが・・・T_T
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