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ブッシュ政権最後の環境規定
ブッシュ政権は任期満了を控えた数カ月間で、環境に関する規定を大量に変更しています。規定の多くは既に発効され、これから無効にするのは難しいとみられていますが環境保護関係者は、ブッシュ大統領の駆け込み法案はどれも産業の利益を重視し、環境保護や公衆衛生を置き去りにしていると指摘しています。
ブッシュ政権が決めた政策をオバマ大統領が見直そうとするかは不明ですが、先週次期EPA長官リサ・P・ジャクソン氏が新政権の環境優先事項を発表したところによると地球温暖化の抑制、大気汚染の緩和、有害廃棄物の削減、有害化学物質の規制化、水質保護などの政策を打ち出しています。
駆け込みで成立した法案の中には既に発効されているものもありますが、即効性はないにしろいくつか覆す方法が残されているので、オバマさんがどのように変革を進めていくのか注目が集まっています。
以下にブッシュ政権が最期に発行した法案を記しています。廃案になったものは除きます。
●政府所有地の採掘が容易に
環境悪化の影響を受けやすい政府所有地の開発に関し、内務長官に対し鉱物、石油、ガスの採掘を暫定的に禁止させる“緊急措置”としての権限を連邦議会が持たないとする新たな規定が発効された。連邦議会がこの措置を最後に実行に移したのは2008年6月で、グランドキャニオン付近の40万4700ヘクタールにわたる地域についてウランの採掘の中止を決定していた。しかし新たな規定が異常ともいえるほど短い15日のパブリックコメント(民間意見調査)期間を経て12月に実施され、このウラン採掘 中止の決定も覆されることになった。
状況:1月5日より発効
●プラントにおける汚染廃棄物の排出拡大が容易に
アメリカ環境保護庁(EPA)は、工場や化学プラントをはじめとする産業施設に対し、新たに汚染に関する許可を申請しなくとも事業を拡張または変更しやすくする規定を発効した政府高官は、互いに技術的または経済的に重大な関連性を持たない複数の排出源を合わせてカウントする手法は道理に合わないためとしている。一方、自然保 護関係者らは、産業施設が浄化の必要な排出基準を自ら超える可能性は低いとし、この規定によって汚染規制に従う産業施設は少ないとみている。
状況:1月12日より発効
●有害廃棄物を無害として再分類
1500万トンまでの有害廃棄物について保管、運搬、廃棄の厳格な制限を免除する新たな規定が発効する。 これについては、分類の見直しに関する批判のほか、廃棄物管理施設として選出された施設が実績に乏しいという指摘もある。この規定は、これまで有害廃棄 物の安全な廃棄のために料金を支払っていた化学プラント、石油精製所、焼却炉などの産業施設に恩恵を与えるものだとして非難が寄せられている。
状況:1月20日より発効
●絶滅の危機に瀕した種の生息場所における開発前調査の任意化
ブッシュ政権は、絶滅の危機に瀕した種の生息場所で行う建設や掘削の前に、独立した科学機関による調査を行わなければならないという規定を削除した。この政策は絶滅危惧種法の効力を任期満了直前の土壇場で低下させたとして非難を浴びている。
アメリカ内務省は、この規定で協議プロセスに必要な透明化が図られ、科学者らが最重要プロジェクトの評価に集中できるようになるとしている。しかし、この変更によって、あるプロジェクトを遂行する関係機関が問題なしと判断した場合、協議の過程を経ずにプロジェクトが進行する恐れも生じる。
状況:1月15日より発効
●水路付近での露天掘採炭を許可
これまで25年にわたって山頂の地形を変える露天掘採炭には規制があり、川などの流水域から31メートル以内の地域では廃棄物で水質や水量に被害が出る恐れのある場合に禁止とされてきた。アメリカ内務省は最近になってこの規定を撤廃し、水路に損害を与える行為は「実施が合理的でない場合に限り、通例避けるべき」とする新たな規定に変更した。
これについては、水質浄化法における政府の責務に矛盾するとして批判の声が上がっている。連邦政府は露天掘採炭に対して許可を与えやすくなり、市民や諸州は水質被害を根拠として採掘に反対しにくくなるため、議論が生じている状況だ。
状況:1月12日より発効
ブッシュ政権が決めた政策をオバマ大統領が見直そうとするかは不明ですが、先週次期EPA長官リサ・P・ジャクソン氏が新政権の環境優先事項を発表したところによると地球温暖化の抑制、大気汚染の緩和、有害廃棄物の削減、有害化学物質の規制化、水質保護などの政策を打ち出しています。
駆け込みで成立した法案の中には既に発効されているものもありますが、即効性はないにしろいくつか覆す方法が残されているので、オバマさんがどのように変革を進めていくのか注目が集まっています。
以下にブッシュ政権が最期に発行した法案を記しています。廃案になったものは除きます。
●政府所有地の採掘が容易に
環境悪化の影響を受けやすい政府所有地の開発に関し、内務長官に対し鉱物、石油、ガスの採掘を暫定的に禁止させる“緊急措置”としての権限を連邦議会が持たないとする新たな規定が発効された。連邦議会がこの措置を最後に実行に移したのは2008年6月で、グランドキャニオン付近の40万4700ヘクタールにわたる地域についてウランの採掘の中止を決定していた。しかし新たな規定が異常ともいえるほど短い15日のパブリックコメント(民間意見調査)期間を経て12月に実施され、このウラン採掘 中止の決定も覆されることになった。
状況:1月5日より発効
●プラントにおける汚染廃棄物の排出拡大が容易に
アメリカ環境保護庁(EPA)は、工場や化学プラントをはじめとする産業施設に対し、新たに汚染に関する許可を申請しなくとも事業を拡張または変更しやすくする規定を発効した政府高官は、互いに技術的または経済的に重大な関連性を持たない複数の排出源を合わせてカウントする手法は道理に合わないためとしている。一方、自然保 護関係者らは、産業施設が浄化の必要な排出基準を自ら超える可能性は低いとし、この規定によって汚染規制に従う産業施設は少ないとみている。
状況:1月12日より発効
●有害廃棄物を無害として再分類
1500万トンまでの有害廃棄物について保管、運搬、廃棄の厳格な制限を免除する新たな規定が発効する。 これについては、分類の見直しに関する批判のほか、廃棄物管理施設として選出された施設が実績に乏しいという指摘もある。この規定は、これまで有害廃棄 物の安全な廃棄のために料金を支払っていた化学プラント、石油精製所、焼却炉などの産業施設に恩恵を与えるものだとして非難が寄せられている。
状況:1月20日より発効
●絶滅の危機に瀕した種の生息場所における開発前調査の任意化
ブッシュ政権は、絶滅の危機に瀕した種の生息場所で行う建設や掘削の前に、独立した科学機関による調査を行わなければならないという規定を削除した。この政策は絶滅危惧種法の効力を任期満了直前の土壇場で低下させたとして非難を浴びている。
アメリカ内務省は、この規定で協議プロセスに必要な透明化が図られ、科学者らが最重要プロジェクトの評価に集中できるようになるとしている。しかし、この変更によって、あるプロジェクトを遂行する関係機関が問題なしと判断した場合、協議の過程を経ずにプロジェクトが進行する恐れも生じる。
状況:1月15日より発効
●水路付近での露天掘採炭を許可
これまで25年にわたって山頂の地形を変える露天掘採炭には規制があり、川などの流水域から31メートル以内の地域では廃棄物で水質や水量に被害が出る恐れのある場合に禁止とされてきた。アメリカ内務省は最近になってこの規定を撤廃し、水路に損害を与える行為は「実施が合理的でない場合に限り、通例避けるべき」とする新たな規定に変更した。
これについては、水質浄化法における政府の責務に矛盾するとして批判の声が上がっている。連邦政府は露天掘採炭に対して許可を与えやすくなり、市民や諸州は水質被害を根拠として採掘に反対しにくくなるため、議論が生じている状況だ。
状況:1月12日より発効
●81万ヘクタールの公有地をオイルシェール開発向けに開放
長らく続いていた一時停止状態を覆し、新しい規定によってユタ州、ワイオミング州、コロラド州にある81万ヘクタールの公有地がオイルシェール開発プロ グラムの調査および開発の対象となった。オイルシェール(油頁岩)からは原油の代替品を抽出できるが、その過程では熱処理が必要とされる。 開発自体は数年後になるものの、ブッシュ政権は新たな開発プログラムによって8000億バレルの合成石油を回収可能だとしている。し かし、環境問題の専門家らは、オイルシェールの開発と抽出が実施されれば温室効果ガスが発生するだけでなく、野生動物の生息環境も悪化し、乾燥地帯で莫大 な水が使用されることになると主張し、石油依存からの脱却を目指す国の方針に反すると指摘している。
状況:1月17日より発効
●工場畜産業における汚染規制を軽減
大規模な家畜の肥育場において、家畜を狭い空間に囲い込む環境状況に対する監視体制が、新たに2つの規定によって弱体化される。ブッシュ政権の当局者は、新たな規定は強力な国家規格を定めるものだとしている。これに対して環境保護関係者からは、実施されれば汚染規制の遂行を怠る畜産農家が続出するという意見が出されている。
そのうちの一つ、12月22日に発効した規定では、動物の排泄物を水路に廃棄するか否か、また廃棄物処理の許可を申請するかどうかが畜産農家に一任される。この変更によって、廃棄物に含まれる有害バクテリアなどの病原体が公衆衛生を脅す可能性が高まると環境保護関係者らは指摘している。廃棄物から大量の温 室効果ガスが発生することも懸念され、特に肥料が流出した場合、低酸素状態に陥った“死の水域”が発生し、水生生物の死滅や漁業の停止を招く恐れもある。
状況:水質環境に関する規定は12月22日に発効
●新たに3区域を海洋保護区域ナショナル・モニュメントに指定
これは規定ではないが、ブッシュ政権は1906年に制定された遺跡保存法に基づき、任期切れぎりぎりの時点で太平洋の3区域を海洋保護区域ナショナル・モニュメントに指定した。史上最大の海洋保護区域の実現は、自然保護関係者に称賛をもって迎えられた。
一方で、ブッシュ政権の環境対策の不備を払拭するための見え透いた方策だという批判も出ている。また、新法の下では、指定された3区域内でも連邦政府の 許可があればリクリエーション漁業、観光業、科学調査は継続できるとされ、アメリカ軍の軍事活動に関しては制限されないため、保護の範囲についても懸念が 生じている。
状況:指定済み
長らく続いていた一時停止状態を覆し、新しい規定によってユタ州、ワイオミング州、コロラド州にある81万ヘクタールの公有地がオイルシェール開発プロ グラムの調査および開発の対象となった。オイルシェール(油頁岩)からは原油の代替品を抽出できるが、その過程では熱処理が必要とされる。 開発自体は数年後になるものの、ブッシュ政権は新たな開発プログラムによって8000億バレルの合成石油を回収可能だとしている。し かし、環境問題の専門家らは、オイルシェールの開発と抽出が実施されれば温室効果ガスが発生するだけでなく、野生動物の生息環境も悪化し、乾燥地帯で莫大 な水が使用されることになると主張し、石油依存からの脱却を目指す国の方針に反すると指摘している。
状況:1月17日より発効
●工場畜産業における汚染規制を軽減
大規模な家畜の肥育場において、家畜を狭い空間に囲い込む環境状況に対する監視体制が、新たに2つの規定によって弱体化される。ブッシュ政権の当局者は、新たな規定は強力な国家規格を定めるものだとしている。これに対して環境保護関係者からは、実施されれば汚染規制の遂行を怠る畜産農家が続出するという意見が出されている。
そのうちの一つ、12月22日に発効した規定では、動物の排泄物を水路に廃棄するか否か、また廃棄物処理の許可を申請するかどうかが畜産農家に一任される。この変更によって、廃棄物に含まれる有害バクテリアなどの病原体が公衆衛生を脅す可能性が高まると環境保護関係者らは指摘している。廃棄物から大量の温 室効果ガスが発生することも懸念され、特に肥料が流出した場合、低酸素状態に陥った“死の水域”が発生し、水生生物の死滅や漁業の停止を招く恐れもある。
状況:水質環境に関する規定は12月22日に発効
●新たに3区域を海洋保護区域ナショナル・モニュメントに指定
これは規定ではないが、ブッシュ政権は1906年に制定された遺跡保存法に基づき、任期切れぎりぎりの時点で太平洋の3区域を海洋保護区域ナショナル・モニュメントに指定した。史上最大の海洋保護区域の実現は、自然保護関係者に称賛をもって迎えられた。
一方で、ブッシュ政権の環境対策の不備を払拭するための見え透いた方策だという批判も出ている。また、新法の下では、指定された3区域内でも連邦政府の 許可があればリクリエーション漁業、観光業、科学調査は継続できるとされ、アメリカ軍の軍事活動に関しては制限されないため、保護の範囲についても懸念が 生じている。
状況:指定済み
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人生を楽しむ事
自己紹介:
92年に渡米。テネシー、テキサス、ノースカロライナに住む。今はコロラドに住んでます。ちとドライだけどいい所です。スポーツ好きと山好きには最高の場所らしい。今年の夏はキャンプと魚釣りがしたい!と意気込んでいる今日この頃。その前にしっかり基礎体力付けろと旦那に言われてますが・・・T_T
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